串本ロケット
子供の頃テレビで見た「アポロ」の発射シーン。「スリー、ツー、ワン、ゼロ」ロケットはお尻から火を噴いて煙を上げながら、轟音とともにゆっくり上昇していきました。この「ゆっくり」に萌えましたね。今でもよく覚えています。
男の子はみんな大きくなったら宇宙飛行士かプロ野球選手になりたかったんです。
先日、県職員の方から串本での「カイロス」打ち上げのご案内をいただいた時、ようやくか(4回延期されました)と思いつつ、すぐに行きますと返事。生でロケットの発射が見られるなんてワクワクです。
見学会場では宇宙服コスプレの若者が満面の笑みで、大きく手を振って出迎えてくれました。タレントさんかなと思えば、役場の職員さんとのこと、まさに町をあげての一大イベント、県職員、県警も輸送、警備からトイレの心配まで、本当にご苦労様です。
以前県庁に出向してくれていた経産省の方々も自腹で串本まで駆けつけてくれました。我々自民党県議団がお世話になっている女性職員は前泊しての会場入り、気合い入ってます。
今や遅しと会場を埋め尽くす数千人の観衆が見守る中、いよいよ発射の時刻がちかづきます。令和の子供達も目を輝かせてカウントダウン。会場一体となって「サン、ニー、イチ」
ところが、
まさか、まさかの発射延期。「いったいなんで?」この時点では延期理由について何のアナウンスもありませんでした。
にもかかわらず、会場からはブーイングなんかは一切なし。帰りのバスの中でも特に不満の声は聞こえてきませんでした。何という神対応。
家に帰ってから、ネットを見たら、延期の原因は、船が警戒区域から出ていかなかったからだそう、おいおい、そんな理由かい。でもまぁ、よかった。もし技術上の問題やったらそれこそ、「カイロス」じゃなくて「スペースワン」(ロケットの運営会社)のケツに火がつくとこでした。
今回の打ち上げ可能時間は3月9日午前11時1分12秒から17分12秒まで。文字通り秒刻みのスケジュール。ロケットは気象条件も含めてあらゆる状況が許してはじめて発射できる。歴史的瞬間は困難がゆえに歴史的。それをわかってかの観衆の皆様の神対応に妙に感心した串本行きでした。
さて、もちろん私は次回も見にいくつもりですが、せめて子供達だけでも今回来られた方の入場料は無料としてあげてください。お願いします。