円安か円高か
社会人一年生の息子から「お父さん、円安と円高てどっちええん?」と聞かれました。息子からなんか聞かれるなんてどのくらいぶりやろ? なんだかうれしい。ここは父の威厳を見せねば。
社会人になって日経新聞を読むようになったのか、確かに日経は円安はえらいことのような論調です。ちょっと小腹空いてコンビニでおにぎり買おうと思っても、値上げにビックリ。食料品もガソリンも、電気代も値上がりの元は円安にある。なんせ輸入したものはドルで払わなければなりませんから、例えば、以前は1ドルのホットドックを100円で変えたのに、今は150円払わないといけないので、物価はあがっちゃいます。これは庶民には厳しい。
一方で輸出はこの逆。1ドルのものを売っても前は100円でしたが、今は150円になる。かなりお得。
円安がいいのか円高がいいのか、これは立場によります。では日本全体としてはどうなのでしょう。
「近隣窮乏化政策」とは自国の通貨をわざと安くして、価格競争力のついた自国の製品を周りの国に売りまっくって自分だけ儲けるというものです。仕掛けられた国はたまったものでないので、アメリカなど為替操作を行う恐れのある国を監視してます。ようにするに通貨安は国単位では儲かるんですね、自分だけ。だいたい10%の円安で、日本は0、5〜1%ぐらい経済が成長します。現に税収は最高だし、別に意図して日本が通貨安にしているわけでもないし、(むしろ円高になるようにドル売り、円買いの為替介入をしたぐらいです)アメリカだって、日本を為替監視国のリストからは外してます。(チャイナやコリアは監視対象国)
ということは日本全体としては儲かっているので、今の水準の円安は日本国的にはプラスということ。
かつて1ドル80円を切るような極端な円高では、日本企業は生産拠点をどんどん海外に移してしまいました。メイドインチャイナが世界を席巻した一因です。
が、この円安でいよいよ日本企業の国内回帰が始まろうとしています。円安だと外国でモノを作る方が、高くつきますから。
もしかして、ものづくり大国日本の復活がはじまるのかも。そういえば、新入社員の息子の給料、いきなり5万円アップしたらしい。ちょっとうらやましいですね。