株式会社小松原さんにお邪魔しました
株式会社小松原さんの本社がコスモパーク加太に移転したと聞き、見学に伺いました。玉置社長は高校時代の同級生です。「すごい工場やなぁ」と感心するするばかりの私に、社長はこともなげに「はは。借金よ。借金」と笑って答えてくれました。私は借金が苦手で、コロナ禍以前はクレジットカードすら使いたくなかったような人間です。受けた教育もできるだけ借金はしない方が良いとするものでした。しかし、実は企業家が借金をしてこそ経済は成長するものなのです。世の中に出回っているお金のうち日銀が印刷している紙幣はほんの僅かであり、ほとんどは銀行預金の形で存在しています。そして銀行預金は銀行が融資をする時に創造されるのです。例えば私が1億円を借りれば、私の預金通帳に1億円が記載されます。これで世の中のお金が1億円増えたことになるのです。玉置社長の借金は設備投資にあてられ経済成長に貢献することになります。
銀行の貸し出しの伸びは経済成長と比例するのです。
どんなに綿密に計画をしても現実の社会は予測通りにはいきません。それでもなお活動に駆り立てる衝動をケインズはアニマルスピリッツと呼びました。一個人としては安全第一は決して間違った生きかたではありません。それどころか多くの親は自分の子供には安全第一と教えることでしょう。しかし、皆が皆安全第一の生き方をすれば経済は成長しないのです。
アニマルスピリッツを持って、リスクをとり、借金をして不確実な未来を果敢に切り開いていく企業家こそ経済成長の原動力です。私にはとてもできませんが。
せめて同級生の玉置社長に心からのエールを送りたいと思います。27