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「世界精神」ぽいやつ

いつか読もうと思って読んでない本を「つん読」なんて言ったりしますが、いっぱしの読書人を気取るんであれば当然読んでいなきゃいけない本でも、難しすぎて、はなから読むのを諦めている本もあります。例えば、マルクスの「資本論」やヘーゲルの「精神現象学」「歴史哲学講義」などなど(他にもいくらでもありますが)

そんな私でもそれらの解説書ぐらいは読んでいます。要するに歴史はある一定の法則に基づいて発展していく、(ほんまかいな?)この法則がかの有名な「弁証法」 

ヘーゲルによれば歴史を進める偉人は「世界精神」(welt geist) であるらしい。歴史のダイナミズムを体現する存在であり、いわゆる英雄というやつ。ヘーゲルはナポレオンの行軍を見て「世界精神が馬に乗っている」と日記に書いたとか。

ここ最近のトランプ大統領を見ているとなんとなく「世界精神」ぽい気がします。世界中のマスコミ全部を敵に回して過酷な選挙を戦い抜き、暗殺者の銃弾は神のご加護か、わずかに耳をかすめただけ、78歳で合衆国大統領に再任すると、矢継ぎ早に大統領令を連発、気に入らない役所は丸ごと解体する勢い、ゼレンスキーもプーチンもネタニヤフもトランプの顔色をうかがいます。

えらいのが世界史に出てきました。「いったい誰が、こんな条約(日米安保条約)を結んだんだ」とか言うんですから、アメリカだけが日本を助けるのは割りに合わんてなもんです。

そら日本にだって言い分はありますよ。基地は貸してるし、思いやり予算もつけてます。でも相手はなんせ「世界精神」ぽいやつですから、「おい日本、そろそろ自分の国は自分で守れ」と言われたら、さてどうします?

私たちは「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意」してますから、とかいいます?トランプに、奥さんに「愛してます」とか言うのとおんなじぐらい頭おかしなったんかと思われますね。

もちろんこんなセリフとても恥ずかしくて言えませんがね。トホホ。

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