トランスジェンダーになりたい少女たち ふたたび
アメリカにおけるLGBT運動の危うさをを学んでいて「思い出した」ことがあります。心の傷、トラウマ騒動です。
20世紀後半、いわゆるフェニミストのジュデス・ハーマンは自殺願望等の精神的な苦しみの原因を幼児期の「トラウマ」にあるとし、抑圧されている記憶を解放することが、症状を良くすると主張しました。記憶回復療法とかいうやつ、催眠療法みたいなものです。
なんとなく聞いたことがあるでしょう。
アメリカでは「思い出した」幼児期の虐待の記憶をもとに女性が父親を訴えたりしたんです。有罪判決も出ました。そうすると、つぎつぎに虐待を思い出す人がでできて、一大訴訟ブームがおきました。
ちょっと待ったその記憶、本物ですか?と疑問を口にする人はいましたが、子供の頃に虐待を受けた可哀想な女性を疑うのかと非難轟々。声はかき消されてしまったんですね。
けれど、認知心理学者たちが、記憶は簡単に作り変えれることを簡単な実験で実証してみせました。ありもしなかったことを思い出しちゃうんですよ。ホントに。
これってなんか今の「トランスジェンダーになりたい少女たち」とだぶりませんか?
ありもしなかった悲劇をセラピストにより「思い出した」少女たち。
自意識なんて思っているほど確かなものじゃないんですね。性自認だって外部からだいぶ影響される可能性はありますよ。(もちろんそうではない方もいますが)
あの子の「性的違和」だってカウンセラーや風潮により生じたもの かもしれないのです。
トラウマ騒動の時は無実の罪で刑務所にいった人もありました。(後に無罪になった人もいます)芽生えさせられたものかもしれない「性的違和」を抱えた少女たちはどこへいくのでしょう。
もちろん本当に虐待で苦しんだ人はいますし、幼児期から性的違和を感じて苦しんでいる人もいます。その人たちへの配慮は大切だし必要です。
それにしてもつくづく米国社会は我々の社会とは異なったものだと思います。アメリカ流が日本社会でいつも正しいとは限りません。
私の「思い出した」ものも怪しいですが、というか最近は「思い出せ」なくて困ってます。とほほ。