横綱とばったり
男の子なら誰しも最強論争に参加したことがあるはず。昆虫最強はクワガタかカブトか? 百獣の王はライオンかはたまたトラか? アントニオ猪木とジャイアント馬場はどちらが強い。カウンタックが一番早いやろ、いやポルシェや。お互いご贔屓がありなかなか譲れない。そんなんどっちでもええやろとはなかなかいかないんです。
男の子たちは強いものが大好き。戦艦大和の勇姿に見惚れ、零戦の模型を部屋に飾って、チャンバラで遊んで強いヒーローに憧れました。
私が小学生の頃はブルースリーの映画が大ヒット、学校でヌンチャクを振り回す子供が続出(私ももちろん振り回してました) とにかく強くなりたかった私は近くの空手道場に入門、家にもサンドバックをつって突き蹴りの練習、そこそこ強くはなりましたが、分かったことは最強の格闘技は大相撲だということ。
ローマのコロッセムのようなところでパンツ一丁で戦ったら間違いなく全盛期の横綱白鵬は最強。なにせ張り手ひとつでもタイソンのパンチ以上の威力があるんですから。
でもです、どんなに強い人でもいつでもどんな状況でも最強でいることはできません。人生は複雑で長い長い戦い、レフリーがいて用意ドンで始まるものではないんです。
親ガチャ、人生はどんな親の元に生まれるかでほぼ決まってしまう、とする言葉。確かに横綱にはなれないでしょう。身長が160センチなら。でも相撲の土俵ではなく、人生の土俵なら話は別。人生最強への道はひとつではないし、すぐに見つかるものでもありません。人それぞれに最強への道があるはず。えてして人生では不幸に見えたことが、幸せへの入り口であったりするもの。我々凡人には凡人の最強への道がある。焦らず、ゆっくり、最強への道を歩んでいきましょう。