一般質問 「畳水練」2
我々日本人はなぜこれほど英語が苦手なのでしょう。大学卒業まで10年以上も英語を勉強して、ごく簡単な会話すらできないのですから。
その昔、我が国の儒学者たちは自由自在に漢文(外国語です)が読めました。レ点や返り点、漢字の訓読みの発明でなんと日本人は漢文を日本語として読む方法を確立してしまいました。
ところが、儒学の大家が大陸からの来訪者を前にしてついに一言も喋らなかったとの逸話が残されています。スラスラ読めても会話はすっとこ。これも一種の「畳水練」 会話は会話しないと身につきません。
この伝統でしょうか、我々時代の英語の授業は英文を正確に読むためのものでした。文法重視、構文という英語の型のようなものを重視する教え方。なんとなく漢文の句形や読み下しに似ていたような気がします。
最近は会話重視のカリキュラムとなりつつあります。英語が喋れると楽しいでしょうから、悪いことではありません。ネットで世界中と繋がれるのですから、実際に英語でおしゃべりすることが英会話上達の近道でしょう。
ただ英会話が多少できても、英文を正確に読むことはできません。ネイティブでない我々が英文を正確に読むためには英文法や5文型が絶大な威力を発揮します。(というよりそれによらなければ誤読するでしょう)
岸本知事も中学校、高等学校では先生は自信を持って英文法を教えるべきとの考えです。
仕事で英語を使うには書き言葉としての英語を操る必要があります。日本の従来の英語教育は話し言葉としての英語には「畳水練」でしたが(発音のテストは発音記号で出されてたんですから)書き言葉としての英語には「和式泳(英)法」ともいうべきか、^かなり使えるものでした。
要はバランスですね。私も辞書があれば多少は英語が読めますが、聞くほう(リスニング)はさっぱり。
家内からは「あなたは英語聞けないだけとちごて私の話も聞けてないやん」とお叱りです。ごもっとも。トホホ。